「第二十一回 東西落語研鑽会」 | こだわりの館blog版

「第二十一回 東西落語研鑽会」

1/31 有楽町よみうりホールにて


過剰に期待する私と演者とのギャップ。


出演者・演目は下記の通り


 桂 かい枝 「堪忍袋」
 春風亭 昇太「お見立て」
 笑福亭 鶴光「袈裟御前」


     仲入り


 春風亭 小朝「七段目」
 桂 三枝  「誕生日」


奇数月恒例の「東西落語研鑽会」
今回も仕事をごまかしごまかし、何とか始めから見ることができました。
ホント、会場のよみうりホールが会社から近いからいいものの、
新宿あたりでやられてたらもうギブアップだったでしょうね。


平日の18:30開演という公演ながら今回も満員御礼
みんなどうやって時間のやりくりして来てるんでしょ。
公務員でも多いのかなぁ。


さてこの落語会、チケットを取るのも大変になってきたからか
自分の中でも【期待度】の高い公演になってしまってまして
「こんなチケット取るの大変なんだから、さぞかし凄いのが見られるのでは…」
という過剰なまでの期待感を知らぬ間に持ってしまってるんですね。
主催者にとっては余計なお世話かもしれませんけど…。


だから仲入り前の笑福亭鶴光師「袈裟御前」を口演するのがマクラからわかると
ちょっとガッカリしてしまうんですよ。
寄席にホール落語に鶴光の「袈裟御前」はもう何回聞いたことやら
せっかくの「東西落語研鑽会」初登場なんだから、
もうちょっと【挑戦】してくれよ!と言いたくなります。
もっとも鶴光師にとっては初登場の場こそ得意演目で勝負といったところなんでしょうけど。
この落語会に対する【過剰な期待感】の私と、
実際の演者の考え方にギャップが生じてるんでしょうね。


このギャップ
実際のところ鶴光師だけに感じたことではありませんでした。
今回の落語会の演者全体に、このギャップは感じてしまったんですね。


例えば開口一番の桂かい枝「堪忍袋」が意外なまでに面白かったのも
始めて見る人で期待してなかった分、面白かったのは意外性のギャップ
これはまぁ良い方でのギャップですけど。


次が春風亭昇太「お見立て」
古今亭志ん朝師の口演でも聞いた廓噺の傑作ですが、
昇太師だからこそ、さぞかし大胆に現代風にアレンジするかと思いきや
結構オーソドックスに口演したのも、これまたギャップ。
昇太師は以前、前座噺「時そば」をあれほどの爆笑編にしたのだから
古典をそれ並かそれ以上にと、ついつい期待しちゃうんですよね。


仲入り前の鶴光師の「袈裟御前」は先程書きました。


仲入り後は春風亭小朝「七段目」
「大銀座落語祭」でも聞いた演目で「またか」と思いましたけど
豊富な歌舞伎の知識で二度目の鑑賞ながらこれが全く飽きさせない
「またか」と思ったけど、見終わって充分満足したのも、これギャップ。


で、トリが桂三枝「誕生日」
トリでの出演は一昨年「妻の旅行」で満員のよみうりホールを
爆笑の渦に巻き込んだ実績がありますから、さぞかしこの「誕生日」も
…と笑う準備をしてたら、これが意外にも地味な噺で小笑いの連続のような内容。
過剰なまでに【笑う準備】をしていた私には、この噺は悪い出来ではないんですけど、
やっぱりギャップを感じましたね。
「トリ根多じゃないよなぁ」という不満というかギャップというか


ま、といったわけで今回は出演者全員にギャップを感じてしまったわけです。
じゃあもう2度とこの会には行かないのか、というと
3月の公演も先行予約でしっかり取ってしまいました。
悪口言いながらも次回チケットを買ってしまう
この矛盾した行動もギャップなんだろか?


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