小松政夫とイッセー尾形の今だから創れる「百戦錬磨の人生ドラマ」
タイトルが……長い!
演出:森田雄三
出演:小松政夫、イッセー尾形
3連休の初日、北千住のTHEATRE1010に見に行ったのが、
イッセー尾形と小松政夫の二人芝居。
会場のTHEATRE1010(シアターせんじゅう)は始めて行くホール。
何せ練馬区在住だと足立区は同じ23区内ながら、まぁ遠い、遠い。
(地元の方には失礼ながら!)
北千住自体、仕事でつくばエクスプレスの乗換駅として数回使っただけで
プライベートではまず縁遠い地。
イッセー尾形の公演だから見に行ったようなものの、
他の公演だったらあの遠さではちょっとパスですね(笑)。
あ、ホール自体は天井も高くてゆったりしてて、いいホールでしたけどね。
さて、昨年の8月クエストホール公演以来の
イッセー尾形と小松政夫の二人芝居。
当日は全部で6演目。
演目名は相変わらず発表されませんので、私の方で勝手に命名しております。
①熱海旅行
お婆ちゃん2人のウン十年ぶりという久々の熱海旅行の一コマ
②訪問販売員
絵本の訪問販売員、ベテラン(小松)と自称ヤリ手(イッセー)。
しかし教育しているはずの新人の子の方が絵本がよく売れて…。
③医者と患者
小松とイッセーがそれぞれ奇妙な【医者】と【患者】を交互に演じて…。
④夜警
老体に鞭打って夜の学校警備をしている2人。
しかし警備もいつしかヘンテコリンな事になってきて…。
⑤お笑いコンビ
何かのオーデションで隣り合わせになったもののソリの合わない2人。
しかし最終的にはこの2人でお笑いコンビを組まされたものだから…。
⑥青春ドラマ
懐メロで綴られる、田舎から出てきた若い2人の栄光と挫折。
全て「新ネタ」でのご披露とのことで、わざわざ北千住まで足を運んだのですが、
今までの両氏の二人芝居にはなかった味わいで良かったです。
月並みな表現ですが(笑)。
公演初日(2/12まで)ということもあり、全ての根多が観客への初披露。
イッセー尾形の一人芝居の時は、いつも観客の反応を見ながら
根多を少しづつ変えていくというのがイッセー尾形流ですけど、
今回は二人芝居であれどもやり方は変わらず、
練られる前の段階というのが手に取るようにわかり、とにかくの披露なものだから、
展開が実にスリリング。
根多のひとつひとつが「エッ!もう終わりなの?」と思うようなのもあれば
明かに小松政夫氏の【アドリブ】に、イッセー氏が【動揺】してしまったり
またその小松氏も段取りを忘れてイッセー氏に突っ込まれたりと
予期せぬハプニングの連続に観客もハラハラしたり爆笑したり…。
と、こう書いて行くと何か学芸会の素人芝居を見させられたのではと
勘違いされそうですが、さにあらず。
そこは両氏の【芸】の力。
両氏が自分の【芸】で真正面からぶつかって相手の【芸】に対して
挑戦状を付きつけている…見ていて、可笑しいのは勿論の事、
そんな舞台のスリリングに、観客は【快感】すら体験してしまうほどなのであります。
イッセー尾形氏のフィールドは言わずと知れた【一人芝居】。
森田雄三氏との共作による綿密な舞台であります。
その綿密な舞台を繰り広げるイッセー氏が
相手役の小松政夫氏一流の【アドリブ】に明かに動揺し、
必死に食らいついて、自分の【芸】で切り返そうとしている。
こんな、今までの一人芝居では見られないイッセー氏の【芸】が見られただけでも
今回の公演は貴重でしたし、
またそんなイッセー氏の【新しい姿】を引き出した小松政夫氏の【芸】っていうのも
「すごいなぁー」と改めて思う次第でありましたよ。
…きっと翌日以降の舞台は幾分綿密なものになっているのでしょうけど(笑)
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