「イッセー尾形のとまらない生活in赤坂」 | こだわりの館blog版

「イッセー尾形のとまらない生活in赤坂」

3/17 赤坂RED/THEATERにて


演出:森田雄三
出演:イッセー尾形


会場となった赤坂見附の赤坂RED/THEATERは、
なんでも新しく出来た劇場だそうで今回はその柿落とし公演。
赤坂見付駅から歩いて3分ほど、シティホテルの地下にある
客席150名ほど(詳しく数えてませんが…)の小じんまりした劇場。
客席の段差がしっかり確保された非常に見やすい劇場で
イッセー氏もカーテンコールで
「ひとりひとりのお客さんの顔が見られて反応がわかる」
と、いたくこの劇場がお気に入りの様子でしたね。
どうもこの劇場での公演はレギュラー化しそうな様子。
ただし今年はもう他の公演でいっぱいらしいですが…。


ただやっぱり赤坂という高級地のためか
敷地のほとんどを劇場にあてがったためにロビーがほとんどない状態。
だもんで、イッセー氏のクエストホール公演恒例の
食べ物・飲み物サービスはスペースの都合上か、今回はなし。
ここは残念でしたけど。


劇場の雰囲気がかつてあった渋谷のジャンジャンに似ていると
アンケートを兼ねたペラ紙に書いてありましたが、
ジャンジャンほどは個性的ではないかな、と。
ジャンジャンは客席は2ブロックに分かれてるは
立ち見は当たり前だは、トイレは楽屋のすぐ側だは
予約の電話入れると半分怒られたようなような対応されるは(笑)
あんな個性的な劇場は見た事ないし、今じゃ作れないでしょうし…。


ジャンジャンに劇場が似ているのではなくて
イッセー氏の当日の演目のセレクトが非常に「ジャンジャン的」だったのではと思いますね。
公演全体の雰囲気が、イッセー氏のちょっと変わった人々を中心に選んだ演目といい
着替えのところでシーンと静まりかえる客席の雰囲気といい、
なんか10年以上前に必死こいて見に行った昔のジャンジャン公演を自然と思い出してしまった
…そんな感じです。


今回の演じた7演目ってほぼ再演ものだと思います。
見た事なく演目のタイトルがわからなかったものもありましたが、まずは再演でしょう。
なぜならイッセー氏がちょっと昔に十八番にしてた
「いそうだけど、ちょっと変わってて近づきがたい人たち」のオンパレードでしたから!


①「東京ナイツ」
 この前、NHKでジャンジャンの時のライブをやってましたよね。
 今回違うところは…東京ナイツもしっかりご老人になってしまってたところ(笑)


②「出張最終日」
 出張先の旅館での風景。
 イッセー氏は中年の上司らしき人物。
 落ち着きが無く、レポートを書いたり読書しようとする部下にしょっちゅうちょっかいを出しまくる
 部下の読んでる本(トマス・マン「魔の山」!)に妙にこだわる構成が、
 いかにもイッセー氏のネタらしいなぁ。


③「断食道場」
 青山の草月ホールで公演をしてたころ、この初演を見ました。
 初演では感じませんでしたが、これってやっぱりオウムがモデルなんでしょうね。
 この55歳のオヤジも相当ヘンです!


④「深夜会議」
 中年のサラリーマンが家に帰って風呂に入り夕飯を食べようかという時に、
 急に会社に呼び出される。
 心配する母親(どうやら独身)との対話による会社へ出発前の風景。
 他愛もない話を親と交すが、どうにも深刻な様子がチラチラと伝わってくる
 筆ペンを持って行くということは辞表か何かか?


⑤「国鉄保線区」
 国鉄時代まで遡った旧作の久々の再演。
 田舎丸だしの線路工事のおっちゃんが、サボッてタバコ吸って、仲間とダベッて
 さぁ仕事再開となったら、またタバコ吸ってサボる
 …ただこれだけのノンビリしたネタ(笑)
 昔のイッセー氏のネタって登場人物のインパクトだけで引っ張るものも多かったなァ。


⑥「ひとみちゃん」

 これは再演するたびに爆笑のネタ。
 場末の老人パブに入店した元ジャズシンガーのひとみちゃん
 やっぱりイッセー氏の女性ネタはここまでヘンでないと!
 「私指名した~」この最初の台詞でもう爆笑(笑)。


⑦「ウェスタン村」
 ♪パッカパカパカパ~♪
 これもイッセー氏の【歌ネタ】の中で私が一番好きなネタ。
 初演時はまだウェスタン村には、たくさん子供たちがオジさんの周りを取り囲んでいたが、
 今回は全く客のいないウェスタン村になってました。
 やっぱりテーマパークはディズニーリゾートの一人勝ちという世相を反映させてか…


今回は本当に「変な人」のオンパレード。
初期のイッセー氏の香りが赤坂の新しい劇場にプンプン漂ってましたよ。


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